教育は人間尊重の精神に基づいて、子どもたちの全人的な調和のとれた人格の完成を目指して、あらゆる時と場面で行われるものである。子どもたちの生活空間である「学校」「家庭」「地域」など全ての場で課題が共有され、健全な子どもたちの育成を目指した教育が行われることが重要となる。そのためには、現状を過去から未来への時間軸と地域から世界への空間軸を俯轍する中で的確にとらえ、子どもたちに人との豊かな関わりの中で自ら生き方を創造する力を身に付けさせる使命を、公教育に携わる私たち教職員は担っている。最も子どもたちの教育活動を意図的・計画的・継続的になり得るのが学校であることを踏まえると、我々教職員集団は目の前の子どもたちの姿を的確にとらえ、子どもたちの人格の完成に向けて研修と修養を積み重ねつつ、一貫した組織的な取組を通じた特色ある教育活動の確実な立案・推進を常に求められていることを真摯に受け止めなければならない。
教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。(教育基本法第1条:教育の目的)
現代は、グローバル化が社会に多様性をもたらし、急速な情報化や技術革新が人間生活を質的にも変化させつつある。このような予測困難な時代に対応するには、社会の変化に受け身ではなく、主体的に向き合い、一人一人が可能性を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していくことが重要である。
そして、これからの子どもたちには、社会の加速度的な変化の中でも、高い志と意欲をもって、得た知識を基に、膨大な情報から何が重要かを主体的に判断し、解決を目指して他者と協働しながら新たな価値を生み出していくことが求められる。
学校においては、新しい時代を生き抜くために必要な資質・能力の確実な育成に向けて、子どもの「主体的な学びを支える」教育を確立させ、令和の日本型学校教育の構築を目指し、ICT機器を有効活用しながら「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指すことが肝要である。
また、学校教育を支える教職員は、協働体制を整えた持続可能な組織でなければならない。一人一人の教職員が専門性の向上を目指して研鑽に励むとともに、ゆとりをもって子どもと向き合い、子どもたち同士・教職員同士が、心理的安全性を確保した関係を構築して学びあうことが、子どもたちの「未来に活きる力」を育み、成長や幸福につながっていくと考える。
そして、本校は、子どもたちが学校に登校することを「楽しい」と感じ、教職員も「働きがい」を感じる場所でありたい。子どもたちが「浦小」児童であることに自覚と誇りをもって学び、教職員は「浦小」職員としての責任と自負をもって協働することで、よりよい学校を創り上げていきたいと考える。
観点 | 本校の課題 | 具体的取組 |
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学びを支える | 学びに向かう力を高め、知識・技能の習得、思考・判断・表現を工夫する姿勢 |
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基礎学力定着と実生活に結びつけた知識・技能の活用 |
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ICTの効果的活用 |
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主体的な家庭学習習慣の定着 |
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仲間づくり 環境づくり |
受容・共感的な人間関係の形成 |
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主体的に考え、自立(自律)する力の育成 |
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特別支援教育(通級指導)への理解と実践 |
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職場づくり | 心理的安全性の更なる向上と、協働的な職場環境の維持 |
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「働きがい」と「働きやすさ」の両立 |
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自ら学び 心豊かに 自分の夢や希望の実現に励む子の育成
すすんで学び、考えて行動する児童
相互のよさを認め、他者と協働する児童
心身を鍛え、最後まで挑戦し続ける児童
3つの柱 | 学びに向かう力・人間性 | 知識及び技能 | 思考力・判断力・表現力 |
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育成を目指す資質・能力 |
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「しあわせ」あふれる学校を目指して
~ 自分で考え 判断 行動し、伝えあい 学びあう仲間づくり ~
経営の重点 | 目標指標 |
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(1)「学ぶ楽しさ」や「わかる喜び」を実感できる組織的な授業改善
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(2)互いの存在や個や集団のよさを実感する組織的な生徒指導
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(3)教職員で知恵を出し合い、協働しながら業務をすすめる職員集団の確立
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(4)家庭・地域との連携・協慟の充実
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観点 | 取組内容 | 担当 |
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「浦河町授業スタンダード」の推進・定着(ファシリテーション) | 課題とまとめ、目標と振り返り、思考の時間を確保、アウトプットの場を設定など | 教務部 研修部 |
教師がファシリテーターに徹する |
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自身の学びの変容や学びの積み重ねを実感できる対話活動の確立 | 思考場面に対応するための基礎知識の習得 |
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実生活に関連づけた課題や家庭学習の設定、身につけた知識・技能を発揮する場の設定 |
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確実に身に付けるべき学力の共有と改善取組の推進 | 受容・共感的な人間関係の構築、伝えあう場の設定(グループ活動の工夫など | |
発達段階応じたプレゼンテーション能力の育成(ツールの活用、表現力・傾聴力を高める) | ||
豊かな学びを実現するICT の効果的な 活用 | ICTの効果的活用(一人一台端末、デジタル教科書、AV機器など | |
全職員のlCT活用能力を高める実技研修 |
観点 | 取組内容 | 担当 |
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浦河小学校「大切にしたいこと」の定着 |
「決まり」と「呼びかけ」の明確化、児童・保護者への理解、浸透 |
指導部 |
全職員の共通理解、共通実践 | 指導部全職員 |
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充実した学級経営を基盤とした、何でも言い合える集団づくり |
他者を認め、良さを感じる(受容・共感)、心に響く生徒指導、信頼関係の構築 など |
指導部 |
低・中・高学年ブロック間の連携や連帯強化、学年をこえた支えあい学びあう姿勢 |
担任間 | |
考え議論する道徳の実践 重点内容項目:「思いやり」「生命尊重」 |
推進教師 |
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自分で考え、判断し、行動する場面設定による自立(自律)を促す支援 | 指示待ちからの脱却、自分のことは自分でおこなう意識の醸成 ⇒「自立」践 | 全学級 |
自己決定と実践する場の設定、教職員や児童間による肯定的評価 ⇒「自律」 | ||
特別支援教育・通級指導教室についての共通理解と実践 | 特別支援教育、通級指導教室への理解と実践 |
研修部 |
特別な支援を要する児童の積極的支援、合理的配慮の理解と推進など | 支援部 |
観点 | 取組内容 | 担当 |
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心理的安全性を高め、 |
経営方針(経営ビジョン)の共通理解、意見交流の場の設定、対話の促進 など | 管理職 |
積極的なコミュニケーション、努力や違いを認めスキルを発揮できる環境づくり | 全職員 | |
積極的な情報発信と教職員同士の 共通理解による持続可能な取組 |
内外への積極的な情報発信による共通理解と 信頼関係の構築 | 管理職研修部 |
教職員間の積極的な授業交流、指導助言への主体的な姿勢、スモールステップ など | ||
一人で抱えこまない同僚性の発揮、連携・協働による業務推進 |
ソーシャルサポート(助けあい)による機能的な職員集団づくり | 管理職 |
困り感に寄り添う職員集団、目先より遠い先を見据えた連携・協働体制づくり | ||
校務DXの推進等による職場環境改善 | 公私の充実と両立、仲間を大切にする働き方(タイムマネジメント) ⇒「働きがい」へ | |
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観点 | 取組内容 | 担当 |
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幼児教育からの円滑な接続、浦河第一中学校区三校の連携強化 |
浦一中、堺町小との連携、幼稚園・保育所との連携を強化、目指す子ども像や方向性を確認 |
管理職 |
スタートプログラムの見直し、相互交流や引き継ぎによる円滑な接続 | 教務部 |
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家庭学習を含めた家庭生活習慣の向上 |
主体的な家庭学習を推進するための家庭との連携、生活習慣の改善 など | 全学級 |
アウトメディア、20-20-20ルールの啓発とタブレット活用の理解促進 |
管理職 |
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地域人材、施設、素材の積極的活用、地域文化・伝統の学びの深化 |
体験的、探求的学習における地域人材、施設、素材の活用 | 各担任 |
「浦河町」の歴史や文化を学び、郷土を大切に思う心の涵養 | 各担任 | |
児童、保護者、地域との信頼関係と連携・協働体制の構築 |
各種通信、BLEND等による積極的な情報発信、相互理解の促進 ⇒「信頼関係」の構築 | 各担任 管理職 CS担当 |
各種訪問、参観等に対する積極的な対応 |
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CSと連携した教育活動の推進 |
これらを一体的に進めることで、Well-being(しあわせ)につなげていく!!