教育は人間尊重の精神に基づいて、子どもたちの全人的な調和のとれた人格の完成を目指して、あらゆる時と場面で行われるものである。子どもたちの生活空間である「学校」「家庭」「地域」など全ての場で課題が共有され、健全な子どもたちの育成を目指した教育が行われることが重要となる。そのためには、現状を過去から未来への時間軸と地域から世界への空間軸を俯轍する中で的確にとらえ、子どもたちに人との豊かな関わりの中で自ら生き方を創造する力を身に付けさせる使命を、公教育に携わる私たち教職員は担っている。最も子どもたちの教育活動を意図的・計画的・継続的になり得るのが学校であることを踏まえると、我々教職員集団は目の前の子どもたちの姿を的確にとらえ、子どもたちの人格の完成に向けて研修と修養を積み重ねつつ、一貫した組織的な取組を通じた特色ある教育活動の確実な立案・推進を常に求められていることを真摯に受け止めなければならない。
現在、本校は、学習面での「学力向上」「授業に臨む姿勢」等をはじめ、生徒指導面においては「問題発生の未然防止」「望ましい生活を創り出す判断力や実践力の育成」「児童間の人間関係の構築」「教員と児童間の信頼関係の構築」等、早急に解決を図らなければならない課題が山積している。これらの課題解決の必要性については家庭や地域も同様のとらえをしており、「子どもたちが安心全に登校できる学校」「子どもたちが本来もち得る力を十分に発揮できる学校」「家庭や地域からの信頼を得て、連携を通じた教育活動の推進を具現化できる学校」に向けて課題解決を図ることが不可欠であり早急な対応を図るべきと考える。
そのためには我々は山積する課題を真正面から受け止めて、全職員で必ず解決するという強い意志をもち続けるとともに、課題が山積されるまでに至った、これまでの学校経営や運営上のあり方を十分に振り返り、課題解決に至る運営方法や取組内容について共に知恵を出し合い、確実な共有と一人の教職員もブレがない一貰した教育活動を推進することが不可欠となる。
これらのことを踏まえ「子どもたちの健やかな学校生活や学習活動」「子どもたちが望ましい判断力や実践力を身に付け、自己の変容を実感できる教育活動の具現化を目指すこととし、年度の重点を『よりよい学びや生活を見出し、よさや喜びを味わう児童の育成〜一貫した組織的取組による、求められる学習指導・生徒指導の具現化』とし、年間を通した教育活動を推進することとする。
最後とするが、今後の社会は現在よりもより複雑化、不透明化が拡大する。よって、子どもたちには「生きる力」を育むために、将来を逞しく生き抜くために育成すべき資質と能力を確実に育成しなければならない。そして目標に向けて自らが何をすべきか、共に何を創り出していけばよいかを見出し、実践できる判断力や実践力を育む必要がある。 そのために我々教職員は一人ひとりの子どもにしっかりと向き合う中での個に寄り添う指導を日々積み重ねるとともに、将来を担う子どもたちに対して個や集団の角度から望ましい方向に導く指導や支援を行っていかなければならない。
今年度の児童に向かい合う時間の確保から、これまで行事等をはじめとする教育活動の精選や取り組み方法等の工夫改善、業務改善の検討を行ってきた。このことから、今年度は教職員間で「児童に向き合う業務」を軸として、全職員で主体的に取り組み、本校の教育活動をよりよい方向へ導き出すことを期待する。
自ら学び 心豊かに 自分の夢や希望の実現に励む子の育成
学校教育目標 | 【知】かしこい子 | [徳】心ゆたかな子 | 【体】たくましい子 |
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目指す児童像 | すすんで学び、考えて行動する児童 | 相互のよさを認め、他者と協働する児童 | 心身を鍛え、最後まで挑戦し続ける児童 |
資質・能力 【学習面】 |
基礎基本を獲得する | 対話を通じて互いの理解を深める | 主体的に取り組み、最後まで粘り強く取り組む |
資質・能力 【生活面】 |
集団や社会で生きていく知識・技能を習得する | よりよい活動の創造に向け他者と協働する | 目標達成に向けて工夫を積み重ね、粘り強く取り組む |
「よりよい学びや生活を見出し、よさや喜びを味わう児童の育成」
~一貫した組織的取組による、資質・能力を育む学習指導•生徒指導の具現化~
経営の重点 |
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(1)「学ぶ楽しさ」や「わかる喜び」を実感できる組織的な授業改善
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(2)互いの存在や個や集団のよさを実感する組織的な生徒指導
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(3)教職員で知恵を出し合い、協働しながら業務をすすめる職員集団の確立
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(4)家庭・地域との連携・協慟の充実
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観点 | 取組内容 | 担当 |
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学ぶ姿勢を育てる学習規律の定着に向けた組織的取組 | 一貫した組織的指導による学習規律態度の育成 | 研修 |
組織的取組の実現に向けた職員間の評価と改善の定期的な位置付け | ||
自身の学びの変容や学びの積み重ねを実感できる対話活動の確立 | 児童の主体性を高める「課題設定」、自分の変容を実感できる「振り返り」の工夫改善 | |
対話活動における目指す児童像及び、その具現化に向けた取組内容の共有と共通実践 | ||
有識者招聘による学校課題の解決に向けた研修会の実施 | ||
確実に身に付けるべき学力の共有と改善取組の推進 | 各種調査結果で課題となる資質能力の把握と改善取組改内容等の共有・実現 | 教務 |
•最後まで粘り強く取り組ませる、学級間でブレのない指導と支援の実現 | ||
豊かな学びを実現するICT の効果的な 活用 | 全学年で行うICT機器の効果的活用の立案と共通実践 | |
全職員のlCT活用能力を高める実技研修 |
観点 | 取組内容 | 担当 |
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児童の主体的な判断や実践力を育む、未然防止の観点に立つ事前指導 |
未然防止や事前指導の共有と共通実践 | 教頭 指導部 |
資質・能力を育む教育活動と行事の構想・実施 | 教頭 教務・指導 |
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組織的取組による生活規律の徹底指導 | 指導部 | |
次の活動につなげる、教職員や児童間によるプラス評価の位置付け | 全教職員 | |
自己肯定感や自己有用感を実感できる教職員や他児童からのプラス評価 | 個の存在を認め、それぞれのよさを実感できる学級経営や学習活動の確立 | 全学級 |
自己の学びの振り返りと、それらに対する教職員や児童間によるプラス評価の位置付け | 研修 ICT担当 |
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日常的な児童間の人間関係、教職員一児童間の信頼関係の構築 | いじめ等行為の未然防止策の立案と共通実践 | 教頭 指導部 |
ほっと活用による人間関係の実態把握と、課題解決に向けた日常的指導 | 指導部 全学級 |
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教職員一児童間の信頼関係の構築 | 全教職員 |
観点 | 取組内容 | 担当 |
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よりよい教育活動の実現に向け、全教職員が主体的に参画できる学校経営・運営の確立 | PDCA サイクルに軸とした、学校運営の評価と改善案の共有 | 全教職員 |
教職員の発想や主体的な判断や意見交流を大事にする校内特別委員会の確立 | ||
教育活動を推進する上での悩みや迷いを受け入れ、相互に支え合い高め合う職場環境の確立 | ||
主体的・対話的で深い学びの具現化に向けた研修の推進 | 日常的な研修の積み童ねを目指す授業交流の構築 | 研修 |
全職員が授業改善のポイントを的確に理解できる研修会の実施 | ||
「児童に向き合う時間」を軸とした業務体系への見直し | 行事等、教育活動の精選と取組内容の整備による「児童に向かい合う時間」の確保 | 各分掌 |
資質・能力を育成する教育活動の共有と共通実践 | ||
行事等、教育活動実施後における評価と改善 |
観点 | 取組内容 | 担当 |
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育成すべき資質や能力の共有を踏まえた家庭生活習慣の向上 | 全国学調児童質問紙等結果による家庭での基本的生活習慣の課題把握と家庭との連携・協働による改善取組の立案 | 教頭 指導部 |
挨拶・言葉遣い等、対人接遇とマナーの向上 | 指導部 | |
家庭学習における取組結果や変容等の周知を通じた、家庭との連携・協働意識の向上 | 教務部 全学級 |
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有識者招聘による学校課題の解決に向けた研修会の実施 | 研修部 | |
児童の変容が伝わり、保護者が安心し、 学校への信頼につながる教育活動の推進と積極的な情報発信 | 「各教育活動置ける児童の変容」「安心安全な教 育活動」「家庭等連携等の董要性」が伝わる学校便りの作成 | 教頭 |
学校評価結果を踏まえた評価や改善取組の共有 | 教頭 各分掌 |
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家庭やPTA組織、CS浦河第一中学校区と連携した取組の推進 | 関係機関等との連携による安全教育の実施 | 指導部 |
校内外における生活規律の徹底 | ||
命を尊重する心を育成する教育活動の推進 | ||
CSと連携した教育活動の立案と実現 | 管理職 CS担当 |